勤続6年・・。
この秋で「主任」になってしまった僕は、会社の歯車を「末端」よりも少しだけ歯車感を出し、行きたくもない送別会に参加し、両隣に座る見知らぬオッサンAとBの話に同調しながら、ひどく冷静に・・そして冷酷に彼らを楽しくさせることに努めている・・。
ちょうど、右のオッサンと左のオッサンの共通点を見つけ、繋ぎ合わせることに成功し、御役御免となった僕は席を離れ、店の外に出た・・。
夜空と焼鳥の匂い・・そして、LINEが3件・・。
1件は妻から・・。
「ちゃんと帰って来れるのか?」・・という連絡ではあるが、多分・・家でビールが飲みたいのだろう・・。
「絶対に電車で帰ってくる!」と送信して完結・・。
2件目は同志Dから・・。
内容は、「明日・・波(それでも微サラシ)があるが、どこか行くんすか?」的な内容だったと思う。
「行きたいけど、今日が飲み会で、明日が仕事で・・」そんなことを送ったと思う。
そして、3件目は時化と休みが噛み合わず悶々とした地獄を連日味わっているF君からだった・・。
明日、仕事ですか?
休みならヒラスズキ行けませんか?
同志Dの「明日どこ行くんすか?」という質問で、候補が3つほど脳裏にあった。
そのうちの1つはF君の力が絶対的に必要な場所で、彼としか切り開けない天国大魔境という選択肢・・。
つまり、いつかF君とタッグを組めるなら行ってみたい・・と思っていた場所が、明日・・行けるのである・・。
ただ、行けるには行けるんだけど、問題があった・・。
わたくし・・。
明日の足が無いのです・・。
そう・・。
今日が飲み会って分かってたのに、朝・・それを忘れてバイクで出勤してしまったのである・・。
だから、家には1台の車はあるが、何食わぬ顔で乗り去ってしまうと絶対に妻がキレる・・。
F君には、僕とは一緒に釣りに行ける代わりに、僕を送迎する圧倒的な手間が発生することになる・・。
確認してみたところ、快くOK・・。
ありがたい・・。
1次会で帰る予定が、明日の釣りが楽しみ過ぎて2次会・・3次会と飲んだくれ、結局・・終電には到底間に合わず、先輩の奥様の車で家まで送ってもらって、01時30分に帰宅・・。
ここから、準備して少し仮眠してF君が迎えに来て・・。
大魔境へ挑むことにした・・。
釣行記録:魔境探索・・。
魔境への道すがら・・。
前衛をF君・・。
後衛が僕・・という戦士職2名の削られたら終わりなパーティーで進んでいく・・。
此処に、探索の得意なシーフや回復の得意な僧侶がいたら良かったのに・・と思っているのはお互い様かもしれないが・・。
明らかに僕の周りには戦士職しかいないから、押し通るしかない・・。
そんな状況にも関わらず、F君・・いきなり戦士の最強呪文・・サクリファイスを唱えベルセルク(狂戦士)モードと化す・・。
今日・・。
得意ルアー、全て持って来てねぇです!
マジか・・。
なんという向上心・・。
僕もそれに模倣しようかと思ったが、2人とも理性を失ったら全滅するな・・と思えたので、押し留まり、前回の釣行でリーダーが傷んでいたので、ゆっくり時間を使ってFGノットを編み込み、スタートフィッシング・・。
気配を押し殺し、ベルセルクモード中のF君に近づき偵察・・。
セットの待ち方も、キャストからのアプローチも、相変わらず僕以上・・。
それに、ルアーローテーションを多用しているところ・・マジで勉強になる・・。
それでも、反応しないのはヒラスズキの個体数が少なすぎるのか、ベイトが入っていないのか、我々には手に負えない程のヒラスズキのレベルが高いのか・・。
相変わらず、此処はイージーに反応しねぇ・・。
行きますか・・。
ですね・・。
ベルセルク(狂戦士)モードのF君と共に魔境へ入る・・。
ここでも、前衛をF君に託しF君の撃っていない特大ゴロタゾーンのシモリ付近にて、水面爆発・・。
サイズ的には60cm前後のヒラスズキなのですが、体高がヤバくてブラックバスみたいだった・・。
続いて、魔境最果ての一歩手前・・。
払い出しのサラシの中から・・。
アイザー125F・・入魂・・。
その後、1バラシを追加し魔境の一次調査が終了・・。
お互いにスレた状況での1尾・・を狙いますが、全く反応をとれず苦戦・・。
強ぇ・・。
さすが魔境・・。
いけない!
魔境の出口が閉ざされます!
ぬかった・・。
即撤退だ・・。
ベルセルクモードが終わったF君のおかげで、魔境から生きて帰ることが出来た・・。
その後は、別のフィールドに入るも不発・・。
今回の魔境探索が終了する・・。
この後・・F君に家まで送ってもらって・・(本当にありがとうございます・・)。
夜勤なので、バタバタ片付けと出勤準備をして・・。
アイザー125Fの喰み跡にうっとりして・・。
あっという間の釣行となった・・。
それでは、また今度・・。