ヒラスズキを釣りたい・・。
いや、ヒラスズキに逢いたい・・と言った方が正しいか・・。
時はナイトの大凪・・。
闇夜に青白く輝く銀鱗の残像を求めて、久しぶりに秘境へと繰り出すことにした・・。
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ハイシーズンをとうに過ぎてしまった「秘境」という名の桃源郷・・。
それでも、条件さえ整えば比較的爆ぜやすいのが「秘境」たる所以の1つだ。
もう一度言うが、条件さえ整えば・・である。
それさえ整えば、シーズン関係なしに爆てくれるのだが、海況は大凪の大潮(満月)・・。
爆ぜる為の条件は1つも揃っていなかった。
しかしだ・・。
やってみないと分からないし、行ってみないと分からない。
その分からないこと・・こそが、釣りの楽しみの1つであって、それだけで行く価値は十全にあって、自分が此処へ行きたい・・という野心はそれだけで満たされた・・。
ということで、我らが末弟(末弟のくせに技術も思考も1番ハイレベル)F君を連れて、大凪の秘境において、前人未到の何かしらのパターンを確立させるべく出立する・・。
その道中・・。
ひたすらしゃべくり散らかし、単純に時間潰しが目的で立ち寄っただけの釣具屋さんで、まさかのハーデス(バスデイ)をゲットしたりしながら、あっという間に秘境の入口へと到着した。
準備をするべく車の外で出ると、ちょっとした冷たさがあって春の残りを感じつつも、それに浸る余裕なんてものはなくて、行き急ぐように準備を整え秘境へと辿り着く。
本来のハイシーズンであれば、アジやベイトが水面をパシャパシャやってるところですが、爆ぜる条件から外れた秘境は案の定・・ほぼ皆無・・。
もちろん、マルちゃんもターゲットのヒラちゃんのボイルも皆無である・・。
いわば、全く生命感の無い海・・。
今日は、そんな状況でパターンを確立する為の釣行だ。
潮が緩すぎる・・。
これが、満潮からの下げ始め・・というタイミングが起因しているだけを願って、スタートフィッシング・・。
先発はエリア10・・。
僕の・・秘境(爆ぜた時)の定番ルアー・・。
これと、同じく秘境定番ルアーのセカンダリー105F(廃盤)を使い分けながら、同じリップレスミノーのちょっとしたアクションとレンジの差異で反応の有無を調べてみるも、どちらも無反応・・。
しばらく、いろんなルアーを投げ、さらにはワームに手を出すも、一切の反応がない・・。
これにより、ナイトヒラは諦め、早々とエギングに移行して旬を迎えたアオリイカを狙ってみますが反応なし・・。
どうあるべきか・・。
早期撤退という手段も視野に入れながら、いろいろと考えていましたが、目下にモヤモヤ動いている生命体・・タコがいたのでエギをそっとフォールさせたところヒット・・。
その後は、我々の真下に・・波打ち際1mくらいの範疇にテナガダコが接岸してきていることが分かり、釣り・・というよりもタコの捕獲に熱が入り、闇夜に大の大人2人が少年のようになってタコに夢中になり、秘境探索が終了・・。
さすが秘境・・。
ただで帰らせてくれないところが良い・・。
※ ちなみに漁業権に抵触しないエリアでテナガダコを捕獲しています。
タコに夢中になり過ぎて、秘境探索の後半は真正面から釣りに集中していなかった我々・・。
探索を終え、正気に戻ると、1尾釣りたい・・という後悔の念に苛まれる。
どうにか1尾・・。
ヒラスズキでなくとも良いから、なんとかスズキ系の魚を1尾でも・・サイズ問わずキャッチして釣行を終えたい・・。
本来であれば秘境探索を終えて、F君を自宅まで送って帰路・・、の予定ではあったが予定変更。
一度、F君を自宅まで送り、そこから(自分のHPと車のガソリンの兼ね合いもあって・・)各々の車で2目的地へと向かう・・。
この釣行4度目の都市高速を利用して、朝マズメに間に合うように爆速で目的地へと馳せる・・。
到着した時には、すでに朝マズメの終焉・・。
それでも、定番ルアーを行き急ぐように投げているとヒット・・。
可愛い可愛いマルちゃんの赤子ではありますが、これで報われた・・。
これにてサクリファイス釣行が終了・・。
30代後半になっての夜遊びからの朝帰り・・。
なかなかハードではありましたが、半日という時間を釣りに割き、日常と掛け離れた世界に浸れたことは、本当に有り難いところ・・。
とりあえず、タコ・・美味しい。
タコの収穫があっただけでも、最高の釣行になったと思います。
それでは、また今度・・。