僕の場合は、「数」よりも「過程」・・。
だから、釣れなくて残念だったね・・という一般的マジョリティな思考が通用しない。
どちらかと言うと、その段階で次はどうするべきか・・を考えているはずだ。
これはこれで・・釣れない時こそ燃えるし、燃えるからこそ燃えすぎてメンタルが骨と皮だけになってしまって高確率で燃え尽きるし、なかなかメンタルの維持というのが大変ではあるのだが・・
その求めている状況をブツブツと脳内で自問自答を繰り返しながら、釣りを楽しむ・・。
そんな「過程」が好きなんだと思う。
その過程において、釣果は余剰・・。
余剰・・とは言いつつも、釣れることはもちろん嬉しいのだが・・。
どうやって魚を追い求めるか・・それが僕の釣りなんじゃないか・・と、ふとした瞬間に思うことがある。
単純に、あんなカッコいい魚が簡単に釣れてたまるか・・という、「ヒラスズキ」に対して身勝手な至高的先入観を抱いていて、それゆえに1尾の価値を高めたいだけなのかもしれないが・・。
正直・・ヒラスズキがもっと賢くなって、単純にサラシの中にルアー入れとけば食わなくなるくらいに、難しく釣れない魚であって欲しいと心の底から願っている。
そう・・僕は「マイノリティ」だ。
釣れなくて楽しくない・・釣るために釣れる場所へ行く・・という圧倒的マジョリティな波長と合わないから、あくまでも磯ヒラにおいてではあるが、圧倒的に友達が少ない。
これは、真剣にやり過ぎてフランクに付き合える磯ヒラ師がいない・・と言い換えることが出来るし、反対に数少ない磯ヒラ仲間は真剣にやり過ぎてネジが2〜3本といわず、7〜8本飛んでいる・・と言い換えることが出来る。
決して、圧倒的マジョリティ側の本気度が足りない・・とディスっている訳ではないし、それぞれの釣りがあって良いと思っているし・・マジョリティとマイノリティの境界を際立たせる為に、こういう書き方になってしまった訳だが・・。
自分から見ても、マイノリティ側は客観的に見ても、どこかおかしいし狂っているとも思っている。
何が狂っているか・・においては、それぞれ違った部分ではあるし、僕とは違うマイノリティではあるし、そこがリスペクトするポイントでもあるし、単純に僕と同じようにロスト多めのロスト&ファウンドを繰り返す人が好きなだけかもしれない。
此処、福岡に同志Dと言う仲間がいる・・。
僕と違って、ベクトルが「たくさん釣りたい」側の人なので、一見マジョリティ側に見えてしまうが、たくさんヒラスズキを釣りたいが為に、磯を避け、誰も最初にエントリーしないようなゴロタに活路を見出した偏屈者・・。
ゴロタファンには怒られてしまうが、ゴロタってサブフィールドだよな?
我々がサブフィールド扱いしているフィールドこそ、彼の主戦場なのだ。
どうして彼が磯に立つとボラのような淀んだ目になって、ゴロタに立つと鷹のようなキラキラ光る目になるのか・・その過程を目にしていないので原因については特定することは出来ないが・・。
きっと彼がそうなってしまった過程には、多大なるロストの果てに見出されたリターンの少ないファウンドなのではないかと思う・・。
話を釣行記録に戻すが、次は何時・・時化るのか・・。
5月の福岡とは、そんな時化と凪の瀬戸際に立たされている。
そんな微サラシ予報と、我々二人の日程が重なった・・。
行くか・・。
そう意気込んだものの、時が迫るにつれて、凪方向へと世界は変わる・・。
結果、同志Dとの釣行はリスケすることとなったのだが・・。
連休だった僕は、宮崎に行くことに決めた。
今回は、久しぶりの遠征記録である。
遠征1日目・・。
同志Dとの釣行がリスケと決まり、単独で宮崎入りor大分南部を目指すこととなったが・・。
途方もねぇな・・。
久しぶりに連休を手に入れたものの、それが、僕の第一声である・・。
多分、今・・行っておかないと、この春・・もう二度と簡単に時化に出逢えないかもしれない。
そして、多分・・今、行っておかないと、仕事のストレス値は上限を振り切ってしまうかもしれない。
だから、僕には大義名分に近い意義で、時化た海へ行く必要があった。
かなり急ではあったが、Mニキ・・通称育休ニキに連絡を取ってみたところ、参戦出来るとのこと・・。

マジですかぃ!
これにより、本来であれば、ハンターカブで宮崎まで往復をする計画だったのだが・・。
育休ニキのおかげで車で移動(しかもアルファード)となり、迎えに来てもらったり、至れり尽くせり・・。
変態の輪って・・凄いよな・・と改めて感心してしまう自分がいる。
その夜・・子供たちを寝かせ、迎えに来てくれたニキの車に乗り、いざ・・宮崎へ出発。
道中は、もちろん釣りトーク・・。
眠気すら感じさせない弾丸トークが炸裂し、あっという間に宮崎へ到着・・。
早朝まで少しだけ時間があったので、少しばかり仮眠を取って、いざ・・ファーストアタックを開始する。
最初に選んだフィールドは、宮崎特有の洗濯岩フィールド・・。
波は1mとのことで、福岡というフィールドであれば弱い波の部類・・に含まれる波高になるのだが、此処は太平洋・・。
波が分厚いので、たった1mではあるが充分過ぎると言っても過言ではない。
もちろん、普段の福岡の波と勝手が違うので、油断出来ない危険がある。
従って、我々2人はなるべく同じ場所を撃つことにして、スタートフィッシング・・。
初手はコモモⅡ・・。
スリム系ミノーやワーム系は相変わらず持って来ていないものの、遠征なので出し惜しみをしないスタイルで強行。
最初は、中距離射程圏のスリッドを狙うようなアプローチを展開していたが、2or3投目のターンで足元のダウンストリームのサラシの中を丁寧に探っていたら誤爆・・。

手前にいるっす!

マジか!!
本来なら、ルアーローテーションをするべきなんだろうが、まさかの遠征1日目の初手のターンで反応を取れるなんて思ってもいない訳で・・。
再びコモモⅡで、再現性の確認をするべく足元を漂わせていたら、またしても誤爆・・。

あーーー!
マジかーーー!

ルアー何使いよん?
コモモⅡ(110mm)であることを伝えたところ、さすがニキ・・。
ルアーチェンジ後の1投目でヒラスズキをキャッチする。

― 宮崎遠征1発目はニキ! ―
これで、二人とも・・自分はキャッチは出来ていないが、地形や環境は違えど、選んだルアーが通用している・・つまり、今までの経験が通用していることを実感する。
それなら・・ある程度の応用は効くはず・・。
コモモⅡよりも食わせる力と、じっくり魅せる能力があるルアーであれば、なんとかなるんじゃないか・・。
ゴリアテハイ125Fにチェンジする。
少しだけ高い立ち位置ということもあって、おそらく、レンジもバッチリだろう。
最初は中距離射程のスリッドを漂わせながら、足元まで漂わせ、足元の払い出しに突入させて数秒放置・・していたら、ガツンとムーンサルトヒット・・。

― ゴリアテハイ125Fのロングステイにてキャッチしたヒラスズキ ―
その後は、ある程度2人で撃ち尽くしたこともあって、小さいルアー使ったりして試行錯誤しながら、3度ほど反応を出すことに成功するものの、キャッチまで持ち込めず、場所移動・・。
2箇所目に向かう途中にソフトクリーム休憩を挟みつつ・・。

― まもなく40代に突入する我々には、小休止が必要不可欠である。 ―
一昨年・・ニキとF君の3人で初めて宮崎の地磯の洗礼を浴びたフィールドへのリベンジ戦を決意・・。
2箇所目のフィールドは、あの頃よりもレベルアップを実感するべく、一昨年入ったフィールドへ入ってみるもノーバイト・・。
3箇所目は、洗濯岩の洗礼から抜け出すべく、足元ドン深エリアへ入ってみるも、ただただルアーのロストを重ねるのみとなり、昼寝・・。

― 磯寝とは、究極のリラクゼーション・・。 ―
本日最後の4箇所目に期待を込めて集中してアプローチしてみるも不発に終わり、疲労回復するべく温泉に入り疲れを癒やし・・。

― 風呂上がりの癒やし・・。 ―
ネットカフェで仮眠を取り、2日目へと突入することになる・・。
遠征2日目・・。
作戦はこうだ・・。
昨日、ヒラスズキを釣った場所に入って、その場所のデータ収集と、新たな発見を積み重ねて練度を上げる・・。
波は1mから0.6mへと下がる予報・・。
昨日の2箇所目なんかは、このくらいの波の方が良さそうではあったが、1箇所目の違う波高のデータは取れる。
我々は、ソレに賭けることにした。

― ニキから良い写真を盗撮されてた・・。 ―
初日の後半でコモモⅡをロストしているので、最初はゴリアテハイ95F・・という、そこそこセコいルアーから入るも、反応すら無い・・。
ルアーローテーションをしながら、この日の反応を伺ったところ、何故かガチポップ100Fに反応・・。
同じく、トップ系のTDペンシルやガボッツ・・アガケの波紋メソッドでは反応が得られないので、ポッピングに反応が偏っていると推測する・・。
今まではショートポッピングをしていたから、今度はジャーク気味にロングに泡を出してみたところ、リアフックに触れるか触れないところに誤爆が集中・・。
このまま、泡に悩まされた結果、5誤爆を記録し、ストップフィッシング・・。
昨年から、トップ系が課題だったこともあって、結局・・遠征でソレを露呈させてしまうことになってしまったが、これから始まる博多湾トップゲームなんかで経験を積んで、レベルアップを図ろうと思う・・。
そんなこんなで、せっかく宮崎に来たのに、店休日が遠征日と重なってグルメを堪能していたなかったので、帰りのサービスエリアでチキン南蛮を食べたりして、無事・・帰宅。

― まもなく育休が終えるニキの背中・・。 ―
ドタバタの遠征ではあったが、宮崎・・ホント最高だった。
それでは、また今度・・。