今年も「催花雨」という雨を引き連れて、福岡に春がやって来ようとしている・・。
そう・・《悶絶の春》の始まりだ。
これで海の状況が好転していくか・・と、思いきや・・全くそちら側に転んでくれないのが福岡のヒラスズキ事情というもの・・。
ゆっくりと徐々に上昇方向へ向かっていた水温曲線は、この春の雨によって停滞・・時には降下する訳である・・。
せっかくヒラスズキの適水温の下限値と言われている14℃に向かって海水温がゆっくりと上昇を続けていたにも関わらず、この雨によって温度の上昇が停滞するのだ・・。
昨年は、この雨による水温の停滞or下降に相当苦しめられた・・。
にも関わらず、今年も磯に行くのは、自分が成長したという楔を記憶という名の地面に打っておきたいだけなのかもしれない。
そんな2025年の3月・・。
F氏と開幕調査に磯へ入ったが、久しく吹かなかった北東の洗礼による濁り&雨によりF氏のショートバイトだけ・・という結果に・・。
その後は、凪ヒラを狙って1尾だけキャッチしたり、いろいろあったけど・・。
今回もF君と一緒に磯に行って来たので、いろいろと書いてみようと思う。
釣行記録:前半
僕の突発的な残業の発生により、そもそもの釣行プランが狂ってしまった訳だが、今回はF君の知っている磯へ行くことにした・・ら、とんでもない場所に連れて来られてしまった。

ねぇねぇ・・F氏よ。

なんすか?

道がないんだけど・・。
いや・・本当に、そんな場所・・。
なんというか・・雨が降った時だけ川が発現するような水の道・・。
F氏が僕を導くように率先して進んで行ったので、遅れまいと進んでいく・・。
そして、到達したのが秘境感抜群の磯・・。

この磯見れただけでも、
来て良かった!
本格磯・・という訳ではないが、瀬が遠近距離にふんだんに散らばっていて、沈み根もたくさんあって、総合的にルアー使えないと痛い目に遭いそうなシャローエリア・・。
水温は12.5℃・・。
おそらくハードな展開になるのは間違いないだろう・・。
まずは、ソマリ90をチョイスして足元のサラシを丁寧にアプローチするも不発・・。
続いて、遊びはやめてアイザー125Fで中距離射程のサラシを引いていたところ、サラシが抜けたので回収しようとリトリーブを早めた矢先に60〜70サイズと思われるヒラスズキの半身ジャンプ・・。

いるんかぃ・・。
この冬初めてのヒラスズキのジャンプ・・。
これは、もしや・・。
と淡い期待を抱くも、こんな水温での1尾の反応なので、その後反応はせず・・。
あの手この手でランガンしながら模索を続けるも1誤爆のみで前半を終える。
釣行記録:後半
左に進んだF氏と右へ進んだ僕は、だいたい同じタイミングで落ち合った・・。
F氏は反応すら取れていないようで、モニターの呪いに掛かっているようだ。
後半はお互いに左右逆のフィールドをやってみようということになって早々・・。
3秒に1度くらいの間隔で押し寄せてくる波に苦戦していたが、少しだけセットのようなタイミングが発現してくるようになった・・。
それでも少しだけ投げやすくなったに過ぎない・・。
おそらく、今まで通りのやり方なら、このまま終わるだろう・・。
なら、足掻いて終えた方が面白いか・・。
さっきから、波のせいでリップレスミノーではアプローチしにくい状況が続いていた。
それでも、リップレスミノーに拘っていた・・というよりはミノー=リップレスに固定概念がなっていたのだろう・・。
少しでも泳がせるべく、水深の入るリップレスミノーを使って波の下を潜らせていたんだけど、その途中でそもそも自分はリップレスが苦手でリップ付きしか使えてなかったことを思い出した。
まずは、K−太77で足元の払い出しでも使えることが分かったが、飛距離が出せん・・。
ということで、サイズ感は上がるがR50にチェンジする・・。
今までの経験上・・この払い出しの感じだったらいるよな・・と思えるようなサラシのモヤを見つけた。
タイミングを見計らって、サラシの外へ投げてからサラシの中へR50を入れてステイを入れた瞬間にヒット・・。

F氏!!!
僕の背中側で休息中のF氏を呼びつつ、心の中では「お願い!バレないで!」と連呼する。
ロッドワークで手前の瀬をかわしつつ、何度かPEラインが擦れる反応があって肝を冷やしたが、ようやく浮いてくれて、波をつかってランディング成功・・。

― R50でキャッチした大型ヒラスズキ ―
ずっと背中で「デカいデカい!」と叫び続けていたF氏と握手の後にハグ・・。
感動を分かち合えるということは、極めて大事なコトだと感じた。
F氏の言う通り、本当に大きくて・・体高にあってはバケモノ級・・。

― 久しく見なかったサイズ感に震えるF氏 ―
計測したところ79cm・・というサイズだったが、頭の大きさや体高は間違いなくランカークラスだっただろう。

― 久しぶりの大型ヒラスズキ ―
その後、終盤の終盤でF氏が渾身の1尾をキャッチしてストップフィッシング・・。
帰りは久しぶりにギブアップ小休止を挟みつつ帰還・・。
とんでもない場所だった。
また行きたいか・・と言われれば、イエス!と即答出来ないが、あの状況で魚を出せて良かった・・。
それでは、また今度・・。