【2024年3月×ヒラスズキ①】厳冬期もほぼ終幕。ホームフィールドを歩き回って、来年に繋げる為の最終チェックに行ってみる・・。

情報収集もしない、磯へ行かない、釣りもしない、だからその分傷は付かない。

そんな安全なところで、報われない現状に不貞腐れて被害者面している僕は、きっと何かを確実に履き違えて生きている・・。

ヒラスズキ釣りの世界に没入し3年目。

そんな3年目にして、ようやく掴んだ厳冬期シーズンの釣行時間。

―― 今ならいける・・。 ――

「厳冬期のヒラスズキを釣りたければ、《西か南の県外》へ行け・・」と、福岡在住の先駆者達は言う。

しかし、彼らが口を揃えて言う、《その理由》や、《その思想》、《その経験》を僕は知らない・・。

知らないのなら、知る必要があった。

それが、例え遠回りだったとしても、無駄に終わるような行き止まりだったとしても、自分が(めちゃくちゃ狭い範囲ではありますが・・)ロコアングラーを目指す以上、避けては通れない道だと思えた。

思い違いも甚だしいところではあるが、数ヶ月前の自分は、そんな希望ダダ漏れなロマンを体内容積が飽和するほど抱えており、それがどんな険しい道程なのかも分からずに、歩みを進めることとなる。

そんな本格的に厳冬期福岡ヒラスズキ釣りの門戸を開いた1年目の今、それは度し難い敗北と屈辱の連鎖であった。

絶対に喰ってくる・・。

そんな状況で喰ってこない。

会心のキャストが決まっても、イメージどおりのラインコントロールが決まっても、何の反応もない。

しかし、自分が構築したロジックの思考圏外でショートバイトやフックアウトといったヒラスズキからの反応は確かにあって、これにより厳冬期のヒラスズキ釣りのロジックの全てが混迷を極める・・。

どうしたら・・どうして・・どうすれば・・。

藁にも縋るような感情の蠢きは、敗戦を重ねる度に感情や精神を鈍化させ、あの頃確かに合ったはずの情熱のベクトルは脆く散り散り分散した。

津々浦々の磯ヒラ師達がSNS上で開幕を宣言していく様は、僕の周りだけ重力が重く伸し掛かっているように思え、自分だけが、どんどん蟻地獄の穴の中心へ埋もれていくような焦燥感は、耐え難いものであって改めて自分の身の丈を知った・・。

熱量と釣果が反比例するように遠ざかっていく現実に心が張り裂けた。

何度も何度も張り裂けたはずだ。

これが原因で、悪い意味で連敗に慣れた点は否めない・・。

だが、良い意味で落ち着いて自分のレベルを推し量ることが出来た。

それを「成長」と呼ぶのか、それとも「惰性」や「諦め」と呼ぶのか現時点で判断が掴めないものの、物事を見定める思考が正常に戻った。

そして、この変化は・・極めて直近の変化ではあるが価値観の変化をもたらし、どのフィールドに行っても《常にヒラスズキがいる》という前提の釣りから、このフィールドは《だからヒラスズキがいない》という、そもそものコンセプトの違う釣りを展開していくこととなる・・。

今回は、そんな自分が通っているフィールドにおいて厳冬期のヒラスズキが果たして釣れるのか?という見切りの釣行記録・・。

淡い希望や拙い願いを健全に含みつつも、そんな自問自答の答え合わせを磯と対峙しながら続けていく中で、とうとう釣友が福岡で厳冬期ヒラスズキをキャッチした。

自分の釣果ではないし、決して自分がその磯に行けばヒラスズキが釣れるという確証でもないし、そこに関してはアングラーの腕や技量や思考の産物であって、決して交わることとのない永久の相違点ではあるが、福岡の厳冬期でもヒラスズキがいる・・という事実が本当に嬉しかった。

自分の中で、もうすっかり根絶やしたつもりの《ヒラスズキに逢いたい》という気持ちが安直に押し寄せるが、今・・僕がやろうとしている《だからヒラスズキがいない》という目的の釣りに相反していて押し止める・・。

今日も全力でヒラスズキを狙っていく。

そこはいつも変わらない普遍の目的。

来シーズンの厳冬期釣行において同じ轍を踏まない為にも、しっかりと挑んでみたのでいろいろと書いてみようと思う。

冒頭

前回までの自分のメンタルとしては、加速度をつけて廃れ鬱屈していく感覚に苛まれながら、釣果とはそこまでしがみつくほどの魅力があるのもだろか・・という、意味の分からぬ猜疑心の気持ちで一杯だったと思われるが、今日は違う・・。

自分の釣りを展開して、自分の釣りがダメだったら、ランガンして、フィールドを変え、大きく場所を変え見切りをつけていくようなプランだ。

考えて動いているので、しらみつぶしとまでは言わないが、そうやって、厳冬期の・・もうすぐ福岡の厳冬期が終えようとしているところではあるが、ヒラスズキが釣れない場所の共通点を掴んでみたいとも思っている。

今までと違い、その立ち位置で粘って、あれやこれやと品を変えて自問自答のアプローチはし難くなるが、今までやってこなかった数投の釣りを展開していくこととなるので、これはこれで今までになかったスタイルを掴むヒントになるのかもしれない。

この日の海況ステータスはこんな感じで、波の間隔も長く最高のヒラ日和・・。

潮汐:中潮(12:59満潮↘19:29干潮)

天気:曇⇒晴

気温:10⇒7℃

水温:14.6度

風 :北西6m

波高:1.5m

見切りを付けるのに好都合な状況だ。

夜勤明けで、朝マズメを充分に過ぎたタイミングではあるが、何かを掴むべく今日も磯へ行く。

前半・・。

今日は、反時計回りに全ての磯フィールドを歩く・・。

今まで、フルに時間を使って2〜3箇所を歩くのがスタイルとしてあったが、今回は3〜5箇所ほどあるフィールド全てにアプローチしてみようと考えている。

見切りを付けていく釣りを敢行するのであれば、問題なくアプローチは可能だろう・・。

いざ、スタートフィッシング・・。

最初のフィールドの水温は13.0度・・。

昨日、ずっと降り続いていた雨の影響か前回釣行時の水温よりも若干低い。

最初のフィールドでは、手前をブローウィン125FスリムやコモモⅡで浅いレンジを攻め、フォローでサスケ120裂波でちょい下のレンジを攻め、一面に大きくサラシが広がる状況ではアピール力のあるリッパー120を、遠距離を狙いたい場合はモンスターショット80やトライデント130Sといったルアーを中心に撃ち歩く・・。

結果としては、最初のフィールドでは何の反応も得られず、もう少し粘ってみたい気持ちもあったが、別のフィールドへ向かうことを選択し、次はゴロタの広がる遠浅のフィールドへエントリーし、ここではトライデント130Sを中心に組み立ててみるもゴロタの釣りがよく分からず足早に3箇所目のフィールドへ到着する。

そんな3箇所目のフィールド・・。

ここでは、ブローウィン125Fスリムとサスケ120裂波を軸にエンパシー120、カゲロウ100Fやキリンジ90を使って、直線的な巻きの釣りを展開したり、立ち位置を変えて流す釣りを展開したりして、只々美味しそうに広がるサラシに楽しくアプローチを仕掛けてみたが、何の反応も得られることはなかった。

これはどうしたものか・・。

これだけの波と風・・。

ベイトはきっと入っているはず・・。

海鳥もチラホラ・・といっても海鵜だけではあるが、キャスト圏内で小魚を捕食している。

もしや、本当にヒラスズキがいないのか・・?

それとも、低水温過ぎて口を使ってくれないだけなのか・・?

ここでは、僕なりに実績を出しているフィールドなことから、3〜4箇所程過去に実績あるポイントにもう一度入って粘ってみたものの不発・・。

これにて前半戦が終了する・・。

後半・・。

後半戦突入・・。

4箇所目のフィールドへエントリー・・。

ここは、ヒラスズキを狙っていて青物が釣れるようなフィールドなので、ドラグ設定はちょいキツめにしてスタート。

ここでは、3箇所目のフィールドと隣接しているので、海の状況は似たりよったりと思えたので、ルアーチョイスを変更してアプローチしてみる。

先発は、キリンジ90・・。

続いてカゲロウ100Fやサスケ95SS、時折アクションの変化での反応をみたくて、アイボーン98Fやカッター115にパンチライン80やちょい下でマッスルを試したり、ダイブアサシン99Sでミッドレンジに入れてみたりと試行錯誤を試みるも、ここでも反応は得られない・・。

そして、ここでも実績ポイントにもう一度入り直して、実績ルアーを試してみたものの何の反応を得られることもなく、今回は青物の反応さえ取ることもなかった。

最後は風裏で微サラシの海況ではあるが、西のゴロタへ入り、遠浅のシャローゾーンをモンスターショット80とトライデント130Sでアプローチしてみましたが、一切の反応がなくストップフィッシング・・。

この日の釣行が終了。

2月最後の釣行もヒラスズキからの反応を得ることなく終わった。

今回の推し!

NPB・・。

引き続き、推しはありません・・。

まとめ

磯をどれだけ歩いても、どれだけ試行錯誤のアプローチをしても、どれだけ会心の1投であっても、釣れない時は釣れない。

それが釣りという怪物な訳で。

それを・・その現実をうまく切り替えられずに今に至るも、今年は振るわなくとも、来年に繋げることが出来たのではないかと感じている。

これにて、2月の全ての釣行が終了。

いろんなことがあったにせよ、久しぶりに月間「0」を叩き出してしまった。

これは、決して笑えない事実ではあるが、自分の中にあるはずの何かを信じることの大切さ、そして、それが将来に育むであろう可能性に繋がったのではないかと思っていたい・・。

3月の釣行にあっては、海水温も上がって今まで見切りを付けたフィールドには中旬以降に入って調査を敢行してみようと思うが、前半は対策に対策を重ねてヒラスズキに逢う為の釣りをやっていこうと思う。

それでは、また今度・・。